DPE店のデジカメプリントは高品質?

最近、写真(DPE)店で「デジカメプリント」と書かれた看板を見かけます。画質を重視するなら、自宅のインクジェットプリンターと比べてどちらが高品質なのでしょうか。

最近では、L判なら一枚30円台でデジカメ画像を現像してくれるDPE店がかなり増えてきました。

 多くのDPE店では「デジタルミニラボ機」というプリンターでデジタルカメラの画像を印刷します。この機器は、フィルムの現像にも使われているものと同じ。印画紙もフィルムを現像する場合と同じです。

●DPE店のデジカメ対応が進む
一部のDPE店では、デジタルカメラのプリントサービスを申し込める機械を設置している。写真はフジカラーパレットプラザ市ヶ谷店

 実際に、デジカメで撮影した同じ画像をDPE店のデジカメプリントとインクジェットプリンターで印刷し、その差を比較してみました。インクジェットプリンターはキヤノンの「PIXUS 990i(4800×2400dpi)」「同560i(4800×1200dpi)」「同320i(2400×1200dpi)」の3機種を用意しました。用紙はキヤノンの「プロフェッショナルフォトペーパー」です。

 結論を言えば、DPE店のプリントは表面に光沢があり、プリンターよりもきれいに見えます。細部の描写もくっきりしています。

 プロフェッショナルフォトペーパーも十分な光沢感がありますが、DPE店でプリントした印画紙には少し劣ります。PIXUS 990iや560iでは仕上がりのきめ細かさはDPE店の写真と比べて大きな違いはありませんでしたが、320iではインクの粒状感が細部に見られました。プリンターによっては、インクヘッドが像を描いた軌跡が残り、印刷面に細かい線が入ることもあります。


明るさも調節してくれる

 一部の写真では全体の明るさや色に違いが出ました。下の写真は、その傾向が顕著に出たものです。元々の画像データは室内で撮影したため全体がやや暗いものでしたが、DPE店では印刷時にオペレーターが画像補正を加えています。

●DPE店とインクジェットプリンターで画質を比較
画質を比較するための目安として、DPE店のプリントサービスとインクジェットプリンター(キヤノンのPIXUS 560i)で同じデジカメ画像を出力してみた。DPE店の写真は明るさが補正されている

 DPE店のデジタルミニラボ機は画像の自動補正機能を搭載しており、画像の明るさや色を自動的に調節します。しかし、それだけでは適正な明るさや色が出ないことがあります。その場合は、オペレーターが画像を見ながら微調節を加えるのです。

 写真として残すのなら、保存性も気になります。最近では色あせしづらいインクを採用したプリンターも登場していますが、一般的にDPE店の印画紙は耐光性、耐ガス性が高く長期保存に向くといわれています。

 ただし、自分でフォトレタッチソフトなどを使って、デジカメ画像の明るさや色を納得がいくまで調節したい、という読者もいるでしょう。仕上がりの画質や保存性ではDPE店に軍配が上がりますが、“手作り感”を楽しむならプリンター印刷にこだわってみてはどうでしょう。

●DPE店のプリントサービス
 ・ 表面に印画紙特有の光沢感がある
 ・ オペレーターが画像補正してくれる
 ・ 色あせしにくいので長期保存に向く





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