「LightScribe対応のDVD-Rディスク」って何ですか?

DVDディスクを買いに行ったら、店頭に「LightScribe対応」をうたうDVD-Rディスクが売られていました。通常のディスクと比べて、何が違うのでしょうか。

LightScribe(ライトスクライブ)とは、光学ドライブのレーザーを用いて、CDやDVDのラベル面に文字や画像を書き込む技術です。まさに光で(Light)描く(Scribe)のです。プリンターは必要ありません。

 元々は米ヒューレット・パッカード(HP)が開発した技術で、2005年1月に製品化されました。現在は同社の子会社である米ライトスクライブが、ライセンス供与や仕様の策定をしています。

 対応ドライブはHPや台湾ベンキューなどが販売しており、すでに全世界で500万台以上出荷されています。今後は、HPのパソコンへ標準搭載されるほか、日立LGデータストレージも対応ドライブを出荷予定で、年内にドライブの出荷台数は累計で1000万台に達する見込みです。

 これらのメーカー以外にも、光学ドライブメーカーでは松下電器産業や蘭フィリップス・テクノロジーズなど8社、ディスクメーカーでは日立マクセルやTDKなど13社、ソフトウエアメーカーでは米ソニック・ソルーションズや米インタービデオなど10社がライセンス契約を結んでいます。これらのメーカーからも今後、LightScribe対応製品が出てくることが予想されます。

●LightScribeの特長
  • CD/DVDドライブで直接ディスクのラベル面に描画できる
  • モノクロのみだが、文字や画像が描ける
  • 対応ドライブと対応ディスクが必要
  • ディスク全面への描画時間は約30分
  • 追記はできるが、上書きは不可

 LightScribeを利用するには、(1)対応ディスク、(2)対応ドライブ、(3)書き込み用ソフトの3つが必要となります。国内では2005年10月現在で、対応ディスクがリコーと三菱化学メディアから、対応ドライブがベンキューから発売されています(書き込み用ソフトはドライブに付属)。 現在、ディスクの価格は5枚パックで1200円程度。1枚100円台が珍しくない追記型DVDディスクとしては高めですが、量産が進めば、価格差はほとんどなくなる見込みです。

 LightScribeを使うときは、ラベル面を下にしてディスクをドライブに挿入します。DVDドライブ側でLightScribe対応ディスクと認識されれば、描画がスタートします。対応ディスクには、ラベル面に特殊塗料が塗られています。ここにドライブでレーザーを照射することで化学変化を起こし、モノクロで描画していくわけです。JPEGやGIFデータも描画できますし、画像データに文字を重ねることも可能です。描画しなかった部分に、あとから文字や画像を追記することもできますが、描画済みの部分への上書きや、データ全体の書き換えはできません。ディスク全面を描画する場合には、30分弱の時間がかかってしまいます。

 2006年初頭には、描画速度が現在より2割程度高速な新型ディスクが登場する予定です。

●ラベル面にDVDドライブで描画

LightScribe機能を使うときは、ディスクをひっくり返して、ドライブに挿入する。ラベル面にある塗料をレーザー光の熱で反応させることで描画する。ラベル面の最内周部に、LightScribe対応ディスクであることを示す情報が埋め込まれている





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